当サイトは、コメディカルや看護師として働く方がWeb上で学会発表、研究報告、勉強会などのスライド資料を共有し、知識を学ぶ、広げることを目的として設けられた場です。
投稿されるスライドには、投稿者以外の第三者が作成した文書・図・画像等が含まれる場合があるため、この「K-share with知的財産に関する取り扱いガイドライン」(以下、ガイドラインとする)では著作権をはじめとした知的財産に関する基本的な注意事項をまとめました。
このガイドラインは、皆さまに安心して投稿・閲覧していただくためのものです。適宜内容を更新いたしますので、必ずご確認のうえ、内容をご理解・ご同意いただいてからご利用ください。
第三者が作成した文書や図・画像などを使用する場合、著作権者や出版社の許可を得ていない限り、「引用」として法律に認められた方法でなければなりません。
以下の点にご注意ください:
(1)公開済みの著作物を使用する
・著作権法上の引用として第三者の著作物を利用するには、その著作物がすでに公に発表されており(例えば、出版されたり、誰でもアクセスできるインターネット上に掲載されたりしているなど)、一般の人々が閲覧できる状態であることが前提となります。
・一般に公表されていない資料(未発表の論文など)は使用を控えてください。
悪い例:未公開の研究論文の内容を掲載した
(2)自作部分との違いが明確に分かるように
・引用部分は、自作部分とはっきり区別できるよう、カギ括弧や行間を空けるなどの工夫をし、出典や著作者名も明記しましょう。
悪い例:出典を示さず図表を掲載した/引用符なしで長文を転載した
(3)「主」が自作、「従」が引用になるように
・著作権法に基づいて第三者の著作物を引用する際には、自分自身の創作部分が中心(主)であり、引用部分はあくまで補足的な存在(従) であるという「主従関係」が求められます。
・この主従関係は、単に文章の量的な割合だけでなく、内容の重要性や役割といった質的な側面からも判断されます。そのため、スライド上 での引用部分の面積や 比率だけでなく、引用の位置づけや意味合いにも十分注意を払う必要があります。
悪い例:スライドの大半が雑誌記事の転載で構成されていた
(4)出典表示の業界慣行にも配慮を
・引用方法は業界や媒体により異なる場合があります。医療分野では、日本医書出版協会のガイドラインなどを参考にしてください。
・医療業界では、国際的にも著作権の取り扱いが比較的整理されている傾向があり、例えば出典を明示する際には、著作権者だけでなく
出版社の名前も記載する必要があります。また、使用する場面によっては、日本の著作権法に違反しない場合でも、適切な形式での記載 (例:「バンクーバー方式」や「ハーバード方式」など)が求められることがあるため、特に注意が必要です。
悪い例:医学論文を引用した際に出版社名を省略していた
(5)引用は必要最小限に
・目的に見合った範囲での使用にとどめてください。
悪い例:1文の引用で足りるのに、雑誌1ページを丸ごと載せた
著作権法に従った引用でも、各出版社やサービスの利用規約で制限が設けられていることがあります。自作の文書であっても、出版社と契約していれば再使用に許可が必要なケースもあります。特に海外の電子ジャーナルは、外国語の規約にも目を通す必要があります。
引用の条件に該当しない場合、著作権者や出版社から明示的な許可を得る必要があります。
引用が法律上適切か、また引用元のルールに違反していないかは、著作物の種類や使用方法によって異なります。ガイドラインに付属のチェックリストは参考資料にすぎません。不明点がある場合は、出版社や著作権者、法律の専門家に相談してください。
未公開の資料を使っていないか
引用部分と自作部分が明確に区別されているか
引用部分が全体の中で主になっていないか
業界に合った引用方法・出典表記がなされているか
内容や目的に対して、引用の範囲が妥当か
引用元の利用規約で制限されていないか